沈黙(鼓動)

私の無言を遮るように
君は言葉を捲し立てる
さっきの話が嘘か、本当か
正直なとこ どうでもいいよ

だから もうやめよう
これ以上探り合うのは

それにしても君はよく喋るね
考える隙を与えさせないね
君の正体はわかっているよ
わからない振りくらいはしてあげるよ

ほら 早く眠ろう
待ち焦がれた沈黙がそこに

君の胸に耳を押し当てて
鼓動をただ感じてみると
その迷いや、戸惑い、恐れが
寄せては返す波のように揺れていた
(怖いよね、私もだよ)

取り繕うための鎧を
一つずつ剥がしていく この静寂
そこから湧き立つ愛おしさが
痛みとなり肌を打つ この沈黙

Mai Kyuzaki Official web site